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2013-04-27菌が生み出す名器の響き

菌が生み出す名器の響き

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今年は趣味でキノコ類の「原木栽培」を行っておりますが、「漬物方式」で植菌した原木に水分補給をしようと、バケツに水を張り、原木を浸水してみました。

すると、一晩で水がアメリカンコーヒー色に変色しました!(生木を浸水しても、ここまで黒くはなりません!)

ニオイを嗅ぐと、きのこのいい香りがしますw

この変色の原因を考えてみると、以下の仮説が導き出されます。

  1. キノコ菌自体、あるいはキノコ菌が吐き出す物質によるもの
  2. 原木内に侵入したキノコ菌が木材を食い荒らしたために、木材の一部が染み出してきたもの

1番だとすると、フレッシュな原木を漬け込むだけで、「毛細管現象」によりキノコ菌が原木内に浸透していくと考えられ、試しに余っていた端材を放り込んでみました。

2番目だとすると、菌糸が原木内に確実に伸長していることが確認され、順調な様子が確認されたということ。

そうこうしているうちに、たまたま図書館へ行った際、「ナショナル ジオグラフィック」を手にとって見ると、「菌が生み出す名器の響き」というタイトルの記事が目に留まりました。

これは木材腐朽菌を植え付けることによって、木材の細胞壁が食べられて薄くなり、音の共鳴が良くなるということが判明したという記事内容でした。

バイオリンは、弓で弦をこすると、その下にある駒から胴へと振動が伝わって共鳴する。ストラディバリウスは、この音の響き具合が格別なのだ。

樹病学者のフランシス・シュバルツェは、トンビマイタケ科とクロサイワイタケ科の二種の木材腐朽菌に着目。良質な音作りに役立つことを突き止めた。これらの菌を塗布して培養したヨウヒとカエデの木材でバイオリンを製作したところ。木の細胞壁が薄くなって音が響きやすくなったのだ。さらには木の振動を抑える機能が倍増して耳障りな高音が抑えられる効果も確認された。ギターなどのほかの弦楽器にも応用できると、シュバルツェは語る。

NATIONAL GEOGRAPHIC (ナショナル ジオグラフィック) 日本版 2013年 04月号 [雑誌]

ナショナル ジオグラフィック」2013年4月号に「菌が生み出す名器の響き」より

楽器作りは職人の手仕事のみに依存するかと思っていましたが、木材腐朽菌の利用という方向性もあったんだなあと思った次第。

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